17年に一度の御開帳!正観世音菩薩との尊いご縁

観音寺は、17年に一度、秘仏御開帳を迎えます。
普段は静かに観音堂に安置されている「正観世音菩薩坐像」が、この期間だけ特別に御前を開かれます。

長い年月を経て人々が一堂に会し、仏さまに手を合わせるこの機会は、まさに“千年に一度のご縁”とも呼ばれるほど尊い行事です。

御開帳は、普段は扉の奥におられるご本尊を一定の時期にのみ公開する行事のこと。

観音寺では、この御開帳を中心に、法要・囃子太鼓・稚児行列・奉納芸能など、地域全体で仏さまをお迎えします。

境内にはお経の声と太鼓の音が響き、まるで時代を超えて心が清められるような静けさが流れます。

正観世音菩薩は、古くから諸輪の地に伝わる伝説に登場する仏さまです。

二世・寿慶阿闍梨の夢のお告げによって埋もれていた像が発見され、村人の手で観音寺へ運ばれたと伝えられています。

その道すがら杖で地を掘った場所から湧き出した「車坂観音清水」は、今もなお清らかな水を湛え、人々の喉と心を潤しています。

御開帳の年には、多くの方がこの由緒ある観音さまに出会い、「また17年後も家族そろって参拝できますように」と祈ります。

仏さまに手を合わせる時間は、日常の忙しさを忘れ、心の奥にある“ありがとう”の気持ちを思い出させてくれるひとときです。

長い歴史の中で、人々が守り続けてきた観音寺の御開帳。
ぜひこの貴重な年に足を運び、静かに観音さまと向き合ってみてください。