17年に一度の御開帳

御開帳とは、お寺や神社で普段は見ることができない仏像やご神体を、特別な期間だけ公開する行事のことです。
観音寺では、観音堂にて姿を見せず安置されている正観世音菩薩坐像が御開帳期間中のみ、姿を見ることができます。
その他期間中は、法要、囃子太鼓・芸能の奉納、稚児行列参拝等の行事を行う予定です。
正観世音菩薩について

諸輪の千年に巡り合える観音像
観音堂に安置されている正観世音菩薩坐像には、諸輪の地に古くから伝わる車坂や観音清水の伝説が深く関わっています。
「諸輪の歴史」に記された「観音寺御縁起」にその詳細が記されています。
「三河国の湖から浮上したと伝えられる正観音像が、諸輪北方約二十丁余の米ノ木村との界の掃部山中埋没してある事を、
当山二世寿慶阿闍梨が夢に見、村人を集め掘り起して諸輪に運ぼうとしたところ、
米ノ木村の人は、掃部山は米ノ木村の地所なる故我が方へと車に移し、村人多数が引き返そうとしたが、
車は少しも米ノ木へは動かず、再び諸輪の車に像を移したところが、車は事なく軽く回った。
米ノ木村民これを見て、心よく送ってくれたという。
さて五反田あたりにさしかかると、村人の多くが喉がかわき、水を望んだので、
寿慶和尚は持っていた一本の杖で地面を掘ったところ、清水がもくもくと湧き出した。
この清水を「車坂観音清水」と称し、今なお湧水している。
寿慶阿闍梨は像を常楽寺(現観音寺)に迎え、観音堂を建てて安置されたと伝えられている。」
この車坂の地名は、「行こうか米ノ木、戻ろか諸輪、此処が思案の車坂」という里謡と共に現在も実在しており、
観音清水もその道路の傍に残っています。